: : : この世界に生きる人は ふたつばかり、道がある。 表と、裏の 道がある。 表の顔は変わらない 現世現実変わらない 普通の職業 普通の人生 裏へもぐるは 禍々しき人 理由なければ もぐれない : : : 世界の光のした。 見つかってもう何年も経った、 巨大な、地下山脈、地下道。 「誰」が作り、 「誰」が歩んだのか… 世界の下の、大きな迷道。 そこは魔と人が行き来する この世にてこの世でない世界。 生と死ならば 死が近い。 もぐれば 狂気が肌に触れる。 目は意味を成さない 力は意味を成さない 頼りになるのは 己の心と 己の想い : : : 地下山脈、湖のほとり、 苔むした岩岩の音 それでも埋まる「たから」を求め 欲深い人は潜り続けた 人を雇うか 己が潜るか… : : : あまたもの 屍ばかりが 増えていった 地下大迷路 その名は「天」。 それに潜る人間を、 「地下ヒト」と呼ぶ。 : : :