雨が降りしきっていたので
聞こえないと思って耳元で囁いた
これからどうする
 
傘を叩く水滴の音、音、音
雲の切れ間から白い光が射している
天気雨
 
君は少し首を傾げて
無心に雨を見ているように思え
僕などもう見ていないように思え
 
これからどうするの
このまま別れてしまえば戻れるよ、君を待っているその世界に
 
雨の音がとても強かったので
聞こえないと思って囁いた
 
堕ちていくなら一緒に堕ちよう