:::
酔いの玉
>
CG
> ハネノ人
ハネノ人は今日もきっかり二時に降り立ち
その羽根を柔らかくたたんだ、
お久しぶり
おしさしぶり
てこてこと近づくと、少しだけぴくりと怖がる
まだ、僕を恐れてる
僕があくまで、ハネノ人は天界のものだから
きずつけたりしないよ
しってるよ
キスすると、ハネノ人は息を止めてじっとしていた
小鳥みたい、手のひらで、きゅっと殺せるぐらい
ハネノ人が罠にかかって、
人間の手で汚されようとしていたとき
僕はこの逢瀬と引き換えに
ハネノ人を助けた
まだ、名前も知らない
教えてくれない。
あくまに愛があるならば
きっと僕は溺れてる
ハネノ人、と呼ぶと、少しまたぴくりとして
不思議そうに僕を見た
名前を教えてよ
ハネノ人が唇を開く
拒絶なのか、それとも、許しか
その音を待ちながら、
そっともたれかかった。
僕が、名前を教えてもいい…。
2004-05-04
15:42:24
... 前頁「美酒」へ
... 次頁「ホーン」へ
:::
酔いの玉
>
CG
> ハネノ人
Copyright © by ahito.com All Rights Reserved.
ハネノ人は今日もきっかり二時に降り立ち
その羽根を柔らかくたたんだ、
お久しぶり
おしさしぶり
てこてこと近づくと、少しだけぴくりと怖がる
まだ、僕を恐れてる
僕があくまで、ハネノ人は天界のものだから
きずつけたりしないよ
しってるよ
キスすると、ハネノ人は息を止めてじっとしていた
小鳥みたい、手のひらで、きゅっと殺せるぐらい
ハネノ人が罠にかかって、
人間の手で汚されようとしていたとき
僕はこの逢瀬と引き換えに
ハネノ人を助けた
まだ、名前も知らない
教えてくれない。
あくまに愛があるならば
きっと僕は溺れてる
ハネノ人、と呼ぶと、少しまたぴくりとして
不思議そうに僕を見た
名前を教えてよ
ハネノ人が唇を開く
拒絶なのか、それとも、許しか
その音を待ちながら、
そっともたれかかった。
僕が、名前を教えてもいい…。