「神父様、おらのおったぁになってよ」
深い青色に沈んだ、
川原。
神父様と水浴びの日。
おらがあんまり汚いって、
近所の子供が石を投げるから、
神父様が川で洗ってくれるって
そう言ったときから、はじまった
いつもの水曜日。

「私は貴方のご両親ではありませんから…」
少し困ったように、アシアさんは笑って、
おらの髪を梳いた
「おら、おらのおったぁ嫌いだ、
おらのこと殴るんだ、
酒瓶いっぱい持ってるだ、
おらぁ、神父様がおったぁになってくれたら
すっげくうれしいだ」
「………」
また困ったように、アシアさんが笑う、
ああ、困らせてしまった。
そう思うと、いっぱい悲しくて
悲しくて、でも口は止まんなくて
「おったぁよりアシアさんのがやさしいだ、
おったぁそんなことしてくれね
おら、おったぁ神父さんだったらって
何度も何度も考えるだ」
「………アージン、そんなことを考えてはいけませんよ」
「神父様」
おらは一瞬息を止めて振り返った、
言いたくて、前から言いたくて仕方なかったこと
「おっぱい吸わせてくれね―だか」
本当は抱きしめてくれと言いたかったんだ、
だけど言葉がうまく出てこなかった、
拒絶されたら、そればっかり考えていて、
変なこと言ってしまった
「………」
アシアさんは少し悲しそうに笑った。
それでも、いいですよ、と言ってくれた。

アシアさんのおっぱいはごつごつしていて
少し水の味がした