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酔いの玉
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CG
> 純恋:淫魔
しんさんは山に棲む吸血鬼だ。
たまに里に下りてきては、
人に頼んで血を吸っている。
人々はみんな慣れてしまって
しんさんに頼まれたらいやとは言えない。
ここは魔界。魔界の小さな村。
ちうーっと私の首筋に噛み付いていたしんさんが、
ぷはっと顔を上げた。
もういいの?
聞くと、うん、さっき聡さんのももらったから。
急にかっと頭に血が上って、
しんさんの首筋にこっちから噛み付いた。
「いたた」
しんさんが目を細める。
「しんさんなんか嫌いだ」
「え……」
心底悲しそうな顔をする。
しんさんに食いつかれると、
ちんちんが熱くなる。
しんさんはたまにそこをしごいてくれる。
自慰とかわりないから、気にしないで
僕は人形だと想って。
そんなことを、他の人にもしているのかと。
「どんな気持ちで、人が……」
「人が……?」
「しんさんなんか嫌いだ」
かみかみと首筋を噛む、しんさんが泣きそうな顔で
私を見ている。
私は淫魔だ、父に二人の子が授かって、
兄が父と結婚したのでどれ自分の恋人でも探すかーと
放浪の旅をしている淫魔だ。
(淫魔は父に愛されて父と結婚する、
子とは恋人が魔力をなくし変わった姿だ、
私と兄はひとつだったが、
産まれる時に分裂したらしい)
「しんさん……」
「しょうやさん……」
しんさんがぎゅうっと私の頭を抱く、
ぎゅうっと。
しんさんのしんぞうがとくんとくんてしてる。
「私、俺に嫌われると悲しい?」
「はい、とても……悲しいです」
ちょっと笑った。
歯を立てるのをやめて、
舌で首筋をなめる、
しんさんが、あ、なんて色っぽい声を出す。
「しんさん……」
「しょうやさん、何故いつも怒るの?」
本当に悲しそうにしんさんが聞く。
なんも気づいていないんだ。莫迦。
「僕のこと、しょうやさんほんとに嫌いですか……?」
おそる恐るというように、しんさんが聞いた、
ぷふっと笑ってしまった、
笑わないでよ。そんな風に言われる。
思わず押し倒して、唇に唇重ねた。
ぎゅうっと痛いほど。
抱きしめて。
「しょうやさん……くるし……」
「しんさん、わた、俺、俺の血、吸いなよ」
「はい……おいしいです……」
「違うって。俺の、俺だけのしんさんになってよ」
びっくりって顔で、私を見上げる。
え、なんて唇の形を作って。
「わた、お、俺……
しんさんのこと、好き」
そうしてもう一回キスした、
甘く、柔らかく……、しんさん。
「しょうやさん……」
なんだか満足しきった顔で、しんさんが私の胸に顔をよせた。
「うれしい……」
骨がきしむほど、しんさんを抱きしめた。
ねぇしんさん。しんさん。
この後は、結婚の約束して、
しんさんに私の山に来てもらって、
あ、私がしんさんの山に行ってもいいか、
ああ。
あ。
そっと離れると、しんさんは私に舐められた首筋に手をおいて
少し寂しそうに微笑んだ。
「また血、飲ませてくださいね」
そう言って微笑むもんだから、また押し倒した。
2005-05-15
18:01:15
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たまに里に下りてきては、
人に頼んで血を吸っている。
人々はみんな慣れてしまって
しんさんに頼まれたらいやとは言えない。
ここは魔界。魔界の小さな村。
ちうーっと私の首筋に噛み付いていたしんさんが、
ぷはっと顔を上げた。
もういいの?
聞くと、うん、さっき聡さんのももらったから。
急にかっと頭に血が上って、
しんさんの首筋にこっちから噛み付いた。
「いたた」
しんさんが目を細める。
「しんさんなんか嫌いだ」
「え……」
心底悲しそうな顔をする。
しんさんに食いつかれると、
ちんちんが熱くなる。
しんさんはたまにそこをしごいてくれる。
自慰とかわりないから、気にしないで
僕は人形だと想って。
そんなことを、他の人にもしているのかと。
「どんな気持ちで、人が……」
「人が……?」
「しんさんなんか嫌いだ」
かみかみと首筋を噛む、しんさんが泣きそうな顔で
私を見ている。
私は淫魔だ、父に二人の子が授かって、
兄が父と結婚したのでどれ自分の恋人でも探すかーと
放浪の旅をしている淫魔だ。
(淫魔は父に愛されて父と結婚する、
子とは恋人が魔力をなくし変わった姿だ、
私と兄はひとつだったが、
産まれる時に分裂したらしい)
「しんさん……」
「しょうやさん……」
しんさんがぎゅうっと私の頭を抱く、
ぎゅうっと。
しんさんのしんぞうがとくんとくんてしてる。
「私、俺に嫌われると悲しい?」
「はい、とても……悲しいです」
ちょっと笑った。
歯を立てるのをやめて、
舌で首筋をなめる、
しんさんが、あ、なんて色っぽい声を出す。
「しんさん……」
「しょうやさん、何故いつも怒るの?」
本当に悲しそうにしんさんが聞く。
なんも気づいていないんだ。莫迦。
「僕のこと、しょうやさんほんとに嫌いですか……?」
おそる恐るというように、しんさんが聞いた、
ぷふっと笑ってしまった、
笑わないでよ。そんな風に言われる。
思わず押し倒して、唇に唇重ねた。
ぎゅうっと痛いほど。
抱きしめて。
「しょうやさん……くるし……」
「しんさん、わた、俺、俺の血、吸いなよ」
「はい……おいしいです……」
「違うって。俺の、俺だけのしんさんになってよ」
びっくりって顔で、私を見上げる。
え、なんて唇の形を作って。
「わた、お、俺……
しんさんのこと、好き」
そうしてもう一回キスした、
甘く、柔らかく……、しんさん。
「しょうやさん……」
なんだか満足しきった顔で、しんさんが私の胸に顔をよせた。
「うれしい……」
骨がきしむほど、しんさんを抱きしめた。
ねぇしんさん。しんさん。
この後は、結婚の約束して、
しんさんに私の山に来てもらって、
あ、私がしんさんの山に行ってもいいか、
ああ。
あ。
そっと離れると、しんさんは私に舐められた首筋に手をおいて
少し寂しそうに微笑んだ。
「また血、飲ませてくださいね」
そう言って微笑むもんだから、また押し倒した。