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酔いの玉
>
CG
> 遠い夏
ただ無言で、ぼくらは抱き合った。
湊の瞳から涙がこぼれた。
ただ、懐かしかった。
湊の唇に自分の唇を寄せて、
そっと噛むと、湊が少し震えた。
僕らは去年の夏知り合って
去年の冬、別れた。
親達の勝手な理由で。
たった半年の出来事だった
あの日々が、心によみがえる、
湊を愛した、湊と一緒に、ふたりぼっちで愛し合った
何度も、何度も愛撫を繰り返した
「消えちゃった……」
湊が、泣きながら微笑んで、くっと襟首を広げてみせた、
僕がいつもキスしたところ、
その跡が消えないように、いつもいつもキスしたところ
「あれだけくっきりついてたのに」
「もっかいつけるよ」
そっとそこを指先でなぞると、湊がうっとりと目をつぶって、
僕の腕の中にそっともたれかかった。
「魁……」
声にならない声で、湊は僕の名前を呼んだ。
そっと、首筋に唇を寄せる。
接吻をしながら、湊と、離れたくないと考えていた、
ずっと、
ずっと。
2004-06-05
17:05:50
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湊の瞳から涙がこぼれた。
ただ、懐かしかった。
湊の唇に自分の唇を寄せて、
そっと噛むと、湊が少し震えた。
僕らは去年の夏知り合って
去年の冬、別れた。
親達の勝手な理由で。
たった半年の出来事だった
あの日々が、心によみがえる、
湊を愛した、湊と一緒に、ふたりぼっちで愛し合った
何度も、何度も愛撫を繰り返した
「消えちゃった……」
湊が、泣きながら微笑んで、くっと襟首を広げてみせた、
僕がいつもキスしたところ、
その跡が消えないように、いつもいつもキスしたところ
「あれだけくっきりついてたのに」
「もっかいつけるよ」
そっとそこを指先でなぞると、湊がうっとりと目をつぶって、
僕の腕の中にそっともたれかかった。
「魁……」
声にならない声で、湊は僕の名前を呼んだ。
そっと、首筋に唇を寄せる。
接吻をしながら、湊と、離れたくないと考えていた、
ずっと、
ずっと。