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波の音が耳にうるさい
何度も、何度も

酷い音だ

君は目をつむってその音に聞き入っている

私はそれが気にくわない

「何を聞いている」

目を開けない
何も、とその唇が動いて音を作る

あんなにもうるさい音をよく聞く気になれるな、と言うと
君の声よりましだ、と言われた

そうか、ましなのか

「君の声は耳障りだ」

私は心ならずもため息をつく
そうか、耳障りなのか、と思う

「私の心に波立たせる
そんなのは君だけだ」

目を開ける
金色の瞳がこちらを見ている

キスをしよう、そしたら安心するから
そう言ったら笑われた