よっちゃんの、好きな人

キスすると、温かかった、ずっと、泣いていた
ずっと、
かすれる声で、ごめん、と言った






好きな人いる

いるよ

笑って言う、その横頬がたいへん悲しそうで、こっちまで笑いたくなる

手、つなげる仲?

だったらいいね

珈琲牛乳をこしゅっとつぶして、最後まで飲み干す
深い深い冬は、雪をたっぷり含んだつめたい雲をもって、
灰色の風を吹かしてる

珈琲牛乳、あまくにがい

キスできる仲?

手もつなげないのに?

飲む?


差し出すと、また小さく笑った、いらない

感じちゃうから


君はね、ひどいよ、いつもね、俺のこと分かってんだろ、俺が見ている人、分かってんだろ、なんで聞くの?なんでそんなこと聞くの?好きな人、すきなひと、いるよ、からかってるの?

薄い唇が、さらさら動く、歌うみたい、


不意にとざして、僕を見た、瞳が何より有言に、とても
とても、

僕を見てる




ぺこ、と、珈琲牛乳のカップがなった。


よっちゃん





目をよっちゃんがそらそうとする、その頬をぐいっと引き寄せて、言いました


好きなら好きって、きちんと言いなさい。








好きなら、好きって、


いえ








よっちゃんが、よっちゃんの唇がかすかにあがって、形になって、す、き、って、

言って、

涙が目にしずしず溜まった

覚悟決めるみたいに、僕をじっと見てる、




よっちゃんは勝手だ

勝手に、失恋するな


おばか